林田力 東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った 書評 Facebook Amazon

林田力 東急不動産消費者契約法違反訴訟

林田力『東急不動産だまし売り裁判』『二子玉川ライズ反対運動』

補正予算反対院内集会v 林田力

補正予算反対院内集会についてコメントする。

第一に無駄な公共事業批判の立場が守勢に回されていることである。集会では公共事業全てを批判するつもりはない、老朽化対策は必要などの説明が強調された。「コンクリートから人へ」とコンクリート(開発)と人間を二項対立で位置づけ、コンクリートを全否定したキャッチフレーズが流布された時代と比べると著しく後退している。

公共事業増大は特定業者を潤すだけで景気回復効果はない。反対に公共事業依存の産業構造を温存することで日本経済の競争力を奪う。これが失われた10年の背景であり、小泉構造改革登場の要因であった。

もともと「コンクリートから人へ」の二項対立はナイーブであったとの考えも成り立つ。しかし、理念としては正しいと考える立場からは正面からコンクリートを批判することが憚られる状況は残念である。

その中で「新規大型事業よりも維持補修に」との論理は有効なキャッチフレーズになる。しかし、維持補修を強調することは現状維持的である。世界的に見れば堤防をなくして川を自然な蛇行状態に戻す、超高層ビルを減築して低層住宅地にすることがトレンドになっている。これこそ「コンクリートから人へ」であり、建設業者にも実を取らせることができる。この点ではスリット化を提言した砂防ダム問題の運動に注目する。

第二に政治的な争点形成についてである。五十嵐教授は、無駄な公共事業批判を争点として、維新までを含む連携を考えるべきと指摘した。これは多数派構築の現実的主張として注目に値する。

参院選に向けて市民運動側では護憲を軸に結集する動きが出ている。改憲への危機感は正しいが、自民党が改憲を主要争点として打ち出す可能性は高くない。北朝鮮がミサイル発射実験でミサイルを日本領海に落とす、中国が尖閣諸島で自衛隊や海上保安庁を攻撃するなど日本の世論が憤激する事態が起こらない限り、改憲を争点に勝負を挑まないだろう。改憲を争点にしないことは改憲を争点とすることが得策ではないと考えるためであり、それは護憲運動が侮りがたいと考えているためである。その意味で護憲運動が危機感を高めて活動を強化することは正しい。自民党が改憲を争点から避けようとするならば、それは護憲運動の一つの局地戦での勝利である。

しかし、選挙戦では護憲にこだわればこだわるほど、一般有権者の関心から遊離し、惨敗する危険が高い。先の総選挙で未来の党や共産党社民党脱原発で支持を広げられなかったことと同じである。脱原発以上に護憲運動は一般の有権者には敷居が高い。

教条主義的な左派は、みんなの党や維新を毛嫌いする。自民党に対する以上に敵視する。しかし、みんなの党や維新は有権者の問題意識に応えている面があり、支持される理由はある。

公共事業増大による景気浮揚は純理論的な新自由主義からも批判されるものである。みんなの党は補正予算案に反対した。院内集会でも、みんなの党の議員の予算委員会での主張が紹介された。

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教条主義左派が、みんなの党や維新を敵視することは損失をもたらす。私見は東京都知事選挙における宇都宮けんじ候補の選挙戦略として脱原発で共闘できる、みんなの党支持層への浸透を主張した。維新までも見方にしようとする五十嵐教授の構想は壮大である。リベラルな多数派形成の争点形成を考える必要がある。