林田力 東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った 書評 Facebook Amazon

林田力 東急不動産消費者契約法違反訴訟

林田力『東急不動産だまし売り裁判』『二子玉川ライズ反対運動』

不当逮捕

ナンシー・テイラー・ローゼンバーグ著、吉野美耶子訳『不当逮捕』は夜間パトロールを主担当とする女性警官レイチェルを主人公とする警察小説である。タイトルの通り、レイチェルが罠にはめられて不当逮捕される。

物語は飲酒運転と銃規制法違反の刑事訴訟で幕を開ける。被告人はレクサスのセールスマンである。ここでは良くも悪くもトヨタが米国社会に浸透していることが理解できる。

主人公をはじめとして『不当逮捕』で描かれる米国社会は疲弊している。貧困大国アメリカの実態が理解できる。困窮者に破産や生活保護という選択肢があるにも関わらず、前近代的な価値観から、それらを拒み、困窮する(133頁)。犯罪のでっち上げや証拠の隠滅など日本の警察不祥事と共通する警察の腐敗が描かれる。身内の不法を揉み消すという最も醜い警察の姿が描かれる。

その中で主人公の倫理観はまっとうである。警察組織の組織を守るための言い訳も一蹴する。「今日警官が尊敬されないようになったのなら、それは警官に責任があるからだ。警官は合法的な暴力団になりさがっている」261頁。

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