林田力 東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った 書評 Facebook Amazon

林田力 東急不動産消費者契約法違反訴訟

林田力『東急不動産だまし売り裁判』『二子玉川ライズ反対運動』

国共合作の歴史軽視

東急リバブル東急不動産ならば、どのようなことでもやりかねない。何れも頑なに凝り固まったちっぽけな連中、消費者の考えを認めることのできない連中であった。悪徳不動産業者は自分達と同じように考えない消費者に我慢できない。

東京都知事選挙では細川護煕氏への一本化を求める立場から国共合作の歴史が援用された。これは歴史に基づいているようで、歴史を軽視した論法である。国共合作は国民党の将介石にとって嫌々ながら行ったものに過ぎない。彼は日本の侵略を皮膚病に、中国共産党を内臓疾患にたとえた。死に至る病であり、対処が必要な病気は後者であるとした。彼の主張の正しさは、その後の歴史が示している。

共産党の側も国共合作ソビエト連邦の意向という外在的要因がある。ソ連国共合作を求めた理由は日本軍を中国が引き受け、ソ連の安全を図るという一国社会主義であった。この事実は日本共産党に一本化を求める際に致命的なほど逆効果になる。日本共産党ソ連共産党にしても中国共産党にしても外部からの支配を嫌う政党だからである。日本共産党国共合作を援用して一本化を求めることは、東急不動産だまし売り被害者に東急不動産のマンションを勧めるようなものである。このようなところにも一本化失敗の理由を見出だせる。というよりも真面目に共産党を説得しようとしていたかも疑わしい。自分が望まない道を強いられるならば反発が生じる。

国共合作という言葉が出るところに日本共産党と非共産市民派の溝の深さを感じてしまう。また、コスモポリタンな視点からすれば、国共合作も所詮はナショナリズムである。国共合作は日本という非道な侵略者に対抗したから歴史的意義があった。現代日本で安易な国共合作の称揚はナショナリズムに取り込まれかねない。