林田力 東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った 書評 Facebook Amazon

林田力 東急不動産消費者契約法違反訴訟

林田力『東急不動産だまし売り裁判』『二子玉川ライズ反対運動』

林田力・二子玉川ライズ反対運動

#二子玉川 #世田谷区 景観破壊の二子玉川ライズは楽しい光景ではない。世田谷区玉川住民の希望は打ち砕かれた。二子玉川ライズのビル風は川岸が決壊し、洪水が押し寄せてきたかのような音がする。植木鉢が吹き飛び、粉々になった破片が辺りに散った。玄関のドアが何か重いものに押されたように内側にしなる。続いて家全体が嵐の中の木のように揺れ出した。一方に傾いたかと思うと、違う方に傾く。それから頭上で何かが引き裂かれ、ぶつかる音がした。屋根から瓦が剥がされ、下に落ちて割れ始めた。

開発問題から東京都知事選を総括する。開発問題についての宇都宮けんじ氏の主張は基本的に前回と同じスタンスである。大型開発優先予算を改め、福祉などに振り分ける。これは福祉重視=バラマキ=財政破綻という悪印象に対抗できる論理である。確認団体ビラではグラフを出して大型開発偏重予算の実態を示している。前回以上に丁寧に説明できたと評価できる。Yahoo!ジャパンの調査によると、都知事選への関心の第一は税金の無駄遣い阻止である。宇都宮政策は、この層を満足させられるものである。

しかし、残念なことに、この大型開発偏重予算の転換政策が浸透したとは言い難い。その理由として二つの仮説が考えられる。

第一に福祉予算に振り向ける財源があるという立場から、大型開発予算削減を主張することは、税金の使い途が変わるだけでスリムな政府につながらないという印象を与える。大型開発中止を手段ではなく、税金の無駄遣い阻止、真の意味の行政改革という点を目的としてパッションを持って訴える必要があるのではないか。

第二に大型開発から福祉へという政策自体が日本共産党臭いと印象を与えたかもしれない。しかし、これは良い政策を共産党が主張したということに過ぎない。この発想では脱原発も秘密保護法反対も世間的には共産党臭い政策である。市民の側の奮起が必要である。

開発問題に関係する住民運動家は宇都宮けんじ氏と細川もりひろ氏に割れた。これは驚くことではない。前回の都知事選挙では宇都宮氏が市民派統一候補と言えたが、全ての住民運動家が結集した訳ではなかった。左翼イデオロギー色が強すぎたことがネックとなった。住民運動家は地域の住環境の問題に取り組んでいる。そのために日の丸・君が代強制反対などの政治主張とはギャップがある。これに対する私の回答は日の丸・君が代に強固に反対する政治勢力でないと開発にも反対しないというものである。

しかし、それは開発反対の住民運動のコンセンサスではない。開発問題の立場では元々、宇都宮氏とギャップがあった。むしろ細川氏のようなタイプを歓迎するメンタリティがある。

開発問題では細川氏が出馬しようとしまいと分裂は生じた。そして投票行動で分裂しようと選挙後の開発反対運動で協力することも明白である。脱原発派は脱原発候補の分裂を非常に深刻に捉える傾向があるが、甘ったれに見える。脱原発派が常に一致するという方が不自然というくらいの気構えでいるべきだろう。