林田力 東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った 書評 Facebook Amazon

林田力 東急不動産消費者契約法違反訴訟

林田力『東急不動産だまし売り裁判』『二子玉川ライズ反対運動』

2014年東京都知事選挙の住民運動家動向

開発問題に意識のある市民層は2014年東京都知事選挙宇都宮健児氏と細川護煕氏に割れた。これは驚くことではない。2012年東京都知事選挙では宇都宮氏が唯一の市民派候補と言えたが、全ての住民運動家が結集した訳ではなかった。

その理由は左翼イデオロギー色が強すぎたことである。住民運動家は地域の住環境の問題に取り組んでいる。そのために日の丸・君が代強制反対などの政治主張とはギャップがある。これに対する私の回答は日の丸・君が代に強固に反対するような政治勢力でなければ開発反対も期待できないというものである。

しかし、それが開発反対の住民運動のコンセンサスにはなっていない。もともと宇都宮氏にギャップを持つ住民運動家も多い。それ故に開発問題では細川氏が出馬しようとしまいと分裂は生じた。そして投票行動で分裂しようと選挙後の開発反対運動で協力することも明白である。もともと政治的にギャップがある中でも一緒に開発反対運動に取り組んでいた。投票行動で分裂することは当たり前である。これに比べると脱原発派が脱原発候補の分裂を深刻に捉えることは甘ったれに見える。

分裂は覚悟すべきであるが、予想した以上に細川氏は不人気であった。これは細川陣営の戦術である脱原発至上主義が影響している。「脱原発以外の政策は関係ない」ならば開発問題の住民運動家が細川氏を支持する理由はない。他のことには目をつぶれという主張は乱暴である。

http://www.hayariki.net/poli/develop.html

住民運動家から見て、過激な脱原発運動家が細川氏を熱烈に支持したことも細川氏に距離を置く理由になった。宇都宮氏にイデオロギー的なギャップを感じていた人々は細川氏のようなマイルドなポジションは積極的に歓迎する。ところが、脱原発至上主義によって宇都宮氏以上に、ある面では極端なポジションになってしまった。

細川陣営は終盤で脱原発至上主義を改め、生活密着課題を公約に追加し、立て直しを図った。そこでは細川氏に資本主義から環境優先社会への転換という深い思想を読み取って支持した人々もいる。その思想が本当に具体的な中身のあるものかは吟味する必要があるが、思想自体は素晴らしいものである。一緒に議論し、学べるところは学びたい。

一方で開発問題に取り組む上で自然保護・自然と共生のような理念だけでなく、生活や住み続けるという地に足ついた要素が必要と考える。これは私が第2回「都民参加への模索」研究会で発表した主張でもある。その意味では「住まいは人権」から反貧困運動に取り組む宇都宮氏を強く支持できるものである。

東京都知事選挙 (東急不動産だまし売り裁判)

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