林田力 東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った 書評 Facebook Amazon

林田力 東急不動産消費者契約法違反訴訟

林田力『東急不動産だまし売り裁判』『二子玉川ライズ反対運動』

林田力・市場原理主義

東急リバブル東急不動産のように住民対応や消費者対応を避けていると、拒絶の気持ちが芽生え、広がるものも広がらない。

新自由主義批判は市民運動界隈で定番であるが、そこで批判される新自由主義勢力と新自由主義思想は区別する必要がある。新自由主義勢力は国家権力を都合よく使って金儲けを追求する勢力であり、政府の失敗を避けるために市場を重視する新自由主義思想とは異なる。ここを区別しなければ非効率な役所仕事に問題意識を有する市民の支持を得られなくなる。

この問題意識から、所謂新自由主義勢力を新自由主義思想と明確に区別するために市場原理主義という言葉を用いる立場がある。その趣旨は大いに賛同する。しかし、市場原理主義という言葉は正しい説明にならない。連中は市場原理に忠実ではなく、それが利益になるならば剥き出しの暴力を使ってくる。市場原理主義を批判的文脈で使うと、市場への憎しみが前に出てしまい、新自由主義思想と区別するという趣旨とは裏腹になりがちである。

私はハイエナ資本主義という言葉が気に入っている。連中の体質を表しているためである。東急不動産消費者契約法違反訴訟の取材でも東急グループをハイエナにたとえて批判した。但し、ハイエナ資本主義は文字にすると長い。

この点では強欲資本主義は適している。強欲資本主義やハイエナ資本主義の良いところは、批判的文脈で使用することで資本主義批判に通じることである。強欲資本主義・ハイエナ資本主義の批判は資本主義の一形態の批判であって、資本主義全体への批判ではない。しかし、資本主義の害悪を徹底したものであり、全ての資本主義に自戒を求めるものである。資本主義の文字が入っている用語を使うことで、この点が明確になる。

何故、資本主義批判かと言えば「日本は資本主義社会だから」で思考停止している人が多いためである。ブラック企業貧困ビジネスなどの社会悪に直面しても「資本主義だから」で思考停止し、目をつぶる。それはカジノや脱法ハーブ(危険ドラッグ)の放置にもつながるだろう。冷戦の崩壊は必然であり、左翼教条主義は消え去るべきである。一方で反対側にも時代遅れの冷戦思考を引きずっている人々がいることは滑稽である。林田力