林田力 東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った 書評 Facebook Amazon

林田力 東急不動産消費者契約法違反訴訟

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生まれ変わりのアレス

#書評 #小説 #レビュー #読書感想 『生まれ変わりのアレス』は銀河英雄伝説の二次小説である。現代日本人が銀河英雄伝説の世界に転生するパターンである。本作品の主人公アレスは自由惑星同盟に生まれ、士官学校に入学し、ヤン・ウェンリーアッテンボローの後輩となる。本作品は連載中の作品であり、このレビュー執筆時は惑星カプチェランカでラインハルトやキルヒアイスと遭遇戦が終わったばかりという物語の序盤である。

原作読者が物語世界に転生して原作知識を活かして大活躍するパターンは多いが、前世で平凡な人間が原作知識だけで英雄達を相手に戦争を勝ち抜けるか疑問がある。本作品では会社員としての経験が交渉事に活かされている。銀河英雄伝説は国家が銀河帝国自由惑星同盟しなかいという固定化し単純化された世界である。はるかに複雑な現実社会でビジネスパーソンとして生きてきた主人公にとって、長く続いたイデオロギー対立で思考が硬直化しがちな社会で活躍できることは説得力がある。

現実に市民運動界隈では常識や礼儀がなっていない人間がいて驚き呆れることがある。これは組織の中で一定期間勤務経験がないと難しいものがある。市民運動の役員が退職者のシニア世代で占められがちであることも世代バランスとして好ましいとは思わないが、理由のないことではない。

士官の仕事にはデスクワークも多い。これは他の銀河英雄伝説の二次小説にも描かれている。今後も主人公の活躍に期待したい。

主人公の士官学校同期はフォークである。原作では無能と描かれたが、本作品でも幼稚さはあるが、政治家的な根回しの巧みさも有している。フォークが手強い敵になる展開があるかもしれない。