林田力 東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った 書評 Facebook Amazon

林田力 東急不動産消費者契約法違反訴訟

林田力『東急不動産だまし売り裁判』『二子玉川ライズ反対運動』

瑠璃色の一室

『瑠璃色の一室』は現代日本を舞台としたミステリーである。帯にはホワット・ダニットと書かれているため、何が起きたかが問題と思いながら読み進めるが、それも著者の仕掛けかもしれない。実はフー・ダニットの要素がある。

本書には3人の視点人物がいる。章毎に視点人物が変わり、それが繰り返される。視点人物の一人は刑事である。刑事の捜査の進め方が分かるが、これでは冤罪が生まれると感じた。基本的に一人で進めており、上位のマネジメントが見えない。ねじ曲げた捜査をしようと思えばできてしまう。海外の警察物はもっと会議のシーンが多い。テレビドラマ『踊る大捜査線』の「事件は会議室で起きていない」は官僚的な形式的な無駄な会議を批判したものであるが、内部統制の観点で悪影響を与えているかもしれない。

本書の刑事には鋭い閃きがあり、冤罪を生まずに踏みとどまった。しかし、並の刑事ならば思い込みで突っ走り誤認逮捕になりそうである。また、若い女性に対する態度も外部から見れば問題である。性犯罪の警察不祥事が多いことが理解できる。